ヒジキ(Sargassum fusiforme(Harvey)Setchell)含有のヒ素量を調理前処理によって軽減させる条件について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
市販乾燥ヒジキ(Sareassum fusiforme(Harvey)Setchell)に含まれるヒ素は,調理前処理として乾燥ヒジキを水に浸し一定時間水戻しすると溶出されてくる.浸漬水の液温を0℃,15℃,30℃,45℃,60℃,75℃,90℃とし,各々浸漬時間を20分,40分,60分,180分,360分に設定して溶出ヒ素量を定量した.同時に,膨潤ヒジキ画分のヒ素含量も定量した.ヒ素の定量は熱中性子放射化分析によった.乾燥ヒジキを75〜90℃の浸漬水で水戻しすると,20分以内に総ヒ素量の約70%が溶出されて膨潤ヒジキ中には約30%が保持されている.この内ヒジキ固形物に結合されているのは約10%である.45℃で水戻しを行うと20分以内に総ヒ素量の約60%が溶出され,約40%が膨潤ヒジキ画分に残存するが,この時ヒジキ固形物中に結合するビ素は総ヒ素量の20%以下である.なお,ヒ素溶出の機構が単一ではないことが推察された.
- 2007-02-15
著者
関連論文
- ヒジキ食投与のラットにおける血清および肝臓の脂質代謝について
- ヒジキ(Sargassum fusiforme(Harvey)Setchell)含有のヒ素量を調理前処理によって軽減させる条件について
- ヒジキ〔Sargassum fusiforme (Harvey) Setchell〕の藻体中における集積ヒ素の分布について (第4報)
- ヒジキ〔Sargassum fusiforme (Harvey) Setchell〕の藻体中における集積ヒ素の分布について (第3報)
- ヒジキ〔Sargassum fusiforme (Harvey) Setchell〕の藻体中における集積ヒ素の分布について (第2報)
- 水溶性食物繊維によるラット結腸粘膜の変化
- 水溶性食物繊維によるラット結腸粘膜の変化
- 福岡県筑前海産褐藻アカモク Sargassum horneri の栄養成分の季節変動
- Serum and hepatic lipids in the rat fed a Hijiki-diet