観光学のなかの土産物研究
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概要
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日本人の観光の基本的特徴のひとつに土産物の購入が挙げられる。日本人はその購入対象が自分であるか他人であるかに関わらず、まるで何かに強制されるかの如く、もしくは無意識のうちに、土産物の購入に忙しく動き回る。その傾向は特に日本人が海外旅行をする際に顕著に見られる。このように、日本人観光と土産物購入は密接に結びついているのである。そのため土産物は学問領域においてしばしば取り上げられ、これまで観光論や文化論関連の研究者を中心に土産物に関する諸研究が深められてきた。本稿では日本における土産物に関する既存研究を整理することを目的とする。その際、主として観光学の専門書や観光現象を扱う雑誌で取り上げられた内容を中心に要約を進めるが、随時その他の学問領域での研究成果や、同志社大学人文科学研究所第5研究・研究会での報告内容を加味し補足していきたい。本稿の構成は以下の通りである。「はじめに」「I.「土産物」という概念」「II. 特産品・土産物の開発」「III.土産物の購買動機」「IV.土産物業」「V.問題点」「VI.今後の方向性」「おわりに」The purchase of souvenirs in tourist sites is one of basic features on Japanese tourism.Japanese tourism is busy for purchasing them apart from buying for whom (themselves or someone). This tendency remarkably comes out when Japanese tarvels abroad. It is thought that Japanese touriem is closely connected with purchasing souvenirs .As a reason, studies on souvenir are made in various research fields. The purpose of this paper is to arrenge exsistent studies on souvenir in Japan. This arrengemennt is mainly made of outcomes of studies in tourism, and complemented them in other research field and research reports in Doshisha University Humanities Research Institute.