問題解決プロセスとしての「倫理学」
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概要
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この小論は「問題解決」という観点と大学教育における「倫理学」とを結びつけることを目的とする。「問題解決」の観点では,「問題」の日常性・多種多層性が前提になる。「問題」は自覚的なものばかりではないが,自覚的なものには解決の困難なものが出てくる。解決の困難な「問題」への対応で前提として要求されるものは,「問題」への心理的対応(不安・嫌悪への耐性)である。ところが,「問題」に対する心理的対応という視点がこれまでの「問題解決」の研究に不足していた。この不足に関しては,「倫理学」の特徴を使って補うことができると考える。「倫理学」には「問題」の日常性や複雑性に由来する心理的対応と議論の継続性とを結びつける要素があるからである。
- 桜花学園大学の論文
- 2004-03-31