外来におけるがん患者へのサポートプログラムの成果
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概要
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本研究の目的は,病院外来におけるサポートプログラムの成果を検討することである.2004年1月から,がんの告知を受け外来通院を継続する,主として消化器がん術後患者を対象に,サポートプログラムを実施してきた.このプログラムは,外来看護師が役立つ知識を提供する教育的側面と,参加者同士がサポートし合う支持的側面を組み入れ,参加者自身のストレス対処能力を高めることをねらいとしている.2005年3月までに,20回開催した.実施記録と質問紙調査(参加者全体のうち同意が得られた患者本人6名,全員女性,50-60代)の分析から,以下の成果が得られた.(1)継続的なサポートプログラムには,〔ホッとする場〕〔救われる場〕〔安心感が得られる場〕など,自分らしくあることができる居場所としての機能があった.(2)1回ごとの終了時における気分得点(0-10scale)は,開始時よりも上昇していた.(3)参加後の療養生活における取り組み状況は,参加者によりばらつきがみられた.参加者が,自分の健康に影響する生活行動や人間関係を振り返り,養生法を獲得していくためには,個々の状況に応じた継続的な支援が必要である.
- 岩手県立大学の論文
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