外来で化学療法を受ける大腸がん患者が治療を継続する意味
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概要
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本研究の目的は,外来で化学療法を受ける大腸がん患者が,通院生活の継続をどのように受けとめているかを明らかにすろことである.対象者は,調査研究の協力に同意が得られた18名で,平均年齢は63.5歳だった.データ収集は,半構成的面接調査を行い,治療を継続する意味について内容分析を行った.通院生活の継続の受けとめは,大きく2つに分類できた.「治療そのものに関する受けとめ」には「しょうがない」「賭けてみよう」「ありがたい」「どうしてだろう」という気持ちが生じていた.「生活全般に関する受けとめ」には,「普通の生活を実感できる」「自分なりにやりたいことかできる」「誰にもわかってもらえない」という思いがあった.患者は自宅で過ごしながら,現在の状況を少しでも維持しようと努力している姿が浮き彫りになった.外来看護師は,患者の「普通の生活」をより理解しながら支援していく必要性が示唆された.
- 岩手県立大学の論文
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