十勝における高齢者虐待に関する認識調査(1) : N地区とF村の比較
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概要
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市民が「これは虐待なのか,それとも虐待ではないのか」といった,判断しにくい虐待を目のあたりにした時に,「おかしいと思いながら放置してしまった」等といった結果にならないように,今から高齢者虐待をどのように捉えていくかという議論を喚起する必要があると考えた。そこで,本研究では,十勝のある都市部(以下「N地区」)と農村部(以下「F村」)の全世帯に対し,高齢者虐待に関する認識調査を実施した。日本は,保健・医療・福祉に携わる専門職員だけではなく,家族によって介護を支えられているのが現状である。そこで,家族や親戚さらには高齢者本人といった一般市民に対する高齢者虐待の認識を深めることは,今後,高齢者虐待の早期発見に大きく影響すると考え,本研究に至った。調査結果から市民の高齢者虐待に対する知見を把握すること,さらにその分析を整理することによって,今後,市民に対しどのように高齢者虐待の認識を高めるアプローチ方法が考えられるのか,考察を試みた。
- 2005-12-31