大学におけるイタリア語教育の現状と第二外国語学習の意義について
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概要
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日本におけるイタリア語学習者の数は、1990年頃から急増したと思われる。本稿ではまず、文科省等の資料とイタリア語担当教員に対するアンケート調査の結果に基づいて日本の大学におけるイタリア語教育の現状を把握する。ごく大雑把に見て、現在おおよそ100の大学でイタリア語教育が行なわれ、全国で1万人を超える学生がイタリア語を学習しているものと推定される。次いで、イタリア語も含めて大学における第二外国語教育一般の意義と目的を明らかにする。何よりも重要なのは、外国語学習を異文化体験の機会と捉え、世界の文化や言語の多様性を学生に理解させることである。そのためには、文法・訳読中心の旧来の方法から「聞く」「話す」に重きを置いた教育法へと転換を図る必要がある。最後に、実際の外国語の授業運営についていくつかの提案をする。具体的なテーマとしては、目標設定とシラバス、教授法の問題、外国語学習と異文化理解、言語についての理解、海外語学研修と大学の授業、新しいイタリア語教材の開発、などを取り上げる。
著者
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