Study on Anneal Hardening of Copper Alloys
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概要
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炭素鋼の歪時効硬化に類似の現象が銅合金にもあり,焼鈍硬化と呼ばれている。この現象は溶質原子による転位の固着又はGP帯の生成等の機構で説明されているが,種々の矛盾を含んでいる。 この現象は低温焼鈍によって得られるのであるが,その他にも機械的に変形加工しても得られるのである。即ち,塑性加工の条件に依存する加工組織が破壊されて得られる硬化であり,必ずしも低温焼鈍を必要としない。 或る限度以上に溶質原子を含むα黄銅及びCu-Al合金は冷間加工中に原子又は格子欠陥の拡散が起り易く,それらが異方的に配列又は偏析して,その相互干渉により特殊の粘性領域を作る。即ち冷間加工すると軟化した状態にあり,その組織がある刺戟によって乱されると,焼鈍硬化が起ると解釈される。
- 1959-02-28
著者
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Nishino Kazuyoshi
Department Of Mechanical Engineering Faculty Of Engineering
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西野 知良
Department of Mechanical Engineering,Faculyty of Engineering