帯状疱疹および疱疹後神経痛のサーモグラフィによる検討
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概要
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20名の帯状疱疹および疱疹後神経痛患者において,サーモグラフィ検査を行い患側と健常側との温度差を検討した。検査には,日本光電のインフラアイ160を用い25±1℃の部屋にて20分間順応させた後撮影し,四角いエリアを設定して平均温度を計算し,左右の平均温度を比較して,0.3℃以上を差ありとした。その結果,1)初期には患側が高温となること,2)疼痛よりも発疹が皮膚温に強い影響を与えること,3)温度差のない場合はたとえ疼痛があってもまもなく消失する可能性が高いこと,4)疱疹後神経痛が長期にわたって続く場合は患側の高温が続くこと,が確認された。疱疹後神経痛患者で患側高温が持続することは,本症の発症機序にウイルスの持続感染が関与している可能性が示唆された。
- 1992-06-01