牛白血病ウイルスに対する組換えウシインターフェロンτの抗ウイルス効果(内科学)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
組換えウシインターフェロン-τ(rboIFN-τ)の牛白血病ウイルス(BLV)に村する抗ウイルス効果をin vitroおよびin vivoで検討した.in vitroでは,FLK-BLV細胞とBLV感染牛の末梢血単核細胞を10^2U/ml以上のrboIFN-τで処理すると,BLV感染価が減少した.rboIFN-τのin vivoでの効果を調べるために,BLV感染牛10頭にrboIFN-τを皮下投与した.実験1では,6頭に10^5U/BW kgのrboIFN-τを週3回4週間投与し,実験2では,4頭に10^6U/BW kgのrboIFN-τを過3回3週間投与した.rboIFN-τ投与後に副作用は認められなかった.実験1では,6頭の平均BLV感染価はrboIFN-τ投与前と比較してrboIFN-τ投与終了後に減少し,実験2では,4頭の平均BLV感染価はrboIFN-τ投与期間に減少した.これらの結果より,rboIFN-τはin vitroおよびin vivoでBLVに対して抗ウイルス作用を示し,BLV感染牛へのrboIFN-τ投与は,重篤な副作用なしにBLV感染価を減少させる可能性が示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2007-01-25
著者
関連論文
- 黒毛和種における分娩後の配合飼料給与水準の違いが乳量および乳成分に及ぼす影響
- 黒毛和種牛の初乳成分と子牛への初乳給与法
- 特集 子牛の疾病対策(2)疾病予防(その1)黒毛和種子牛への初乳給与
- 鶏インターフェロンγの不活化サルモネラ抗原に対するアジュバント効果(家禽疾病学)
- バキュロウイルスを用いたC末端欠損組換え鶏インターフェロンγの大量発現(家禽疾病学)
- 牛インターフェロンτは子牛の下痢症および免疫調節への効果が認められない(短報)(内科学)
- カイコ-バキュロウイルス遺伝子発現系を用いた組換えウシインターフェロンτの大量精製法の確立(免疫学)
- 牛白血病ウイルスに対する組換えウシインターフェロンτの抗ウイルス効果(内科学)
- 肉用種母牛へのセレン酵母の給与が哺乳子牛の白血球機能に及ぼす影響
- 新生子牛における血清中移行抗体とウシロタウイルス病の防御との関連(短報)
- 乳用雄肥育牛における肝膿瘍の発生要因解析
- 母牛への子牛下痢症混合ワクチン接種による受動免疫の増強 (短報)
- In vitroにおける牛の単球及びマクロファージによる多核巨細胞の形成(免疫学)
- 腸管性スポア形成原虫特にCryptosporidium spp.のためのDNA抽出法
- 特集 子牛の疾病対策(3)疾病予防(その2)効果的なワクチン接種を考える
- アンモニア処理条件の違いが低水分粗飼料中のヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis.)の生残性に及ぼす影響.
- 紫外線(UV-B)がヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis)の生残性に及ぼす影響
- インターフェロン等による家畜疾病の予防・治療 (特集 生産動物の予防衛生を考える)
- 新しいワクチン (特集 バイテク研究の現在・未来)
- 結核病 (特集 人獣共通感染症) -- (3.細菌・リケッチア・クラミジア性人獣共通感染症)
- リステリア症 (特集 人獣共通感染症) -- (3.細菌・リケッチア・クラミジア性人獣共通感染症)