モダニティと無縁の身体
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概要
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自宅出産と民間療法イトオテルミーの事例をもとに、モダニティと無縁の身体という概念を提示し、日本語の身体論を再考する。現代日本における身体への視線や身体像の現れ方について、自己所有やモダニティの占有という概念を用いて概観し、その状況から日本語でそれとなく逸れていく身体を描き出す。事例としてあげられるのは、自宅出産における死(流産)の語りや民間療法イトオテルミーでの臨床の言葉の在り方であり、これらはいずれも筆者の実践の場でもある。臨床の言葉を「聞き取る」ことについて注意しながら議論を進めることで、新たな身体論の可能性を筆者なりに明らかにしたい。本論中で、NBM(語りに基づく医療)の基本的な問題点に触れ、また死の臨床における「宗教的」な言葉の可能性にも言及する。
- 2006-12-30
著者
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