児童の動物概念育成のための指導法について(その2)
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概要
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本研究では「児童の動物概念育成のための指導法についてその1」に引続き,各学年の具体的な指導法を提示する。わが国の生物教材の多くは伝統的に取り上げられ続けているものが多い。しかし,モンシロチョウのように,急速な都市化のため入手が困難になった種がある。また,動物概念を形成するためにより適当と考えられる種を新たに検討する必要がある。ここでは,観察や入手の容易さから3年でカブトムシを教材化した。4年ではこれまでほとんど教材化されたことのない野鳥を取り上げた。4年春の単元ではツバメの行動観察を取り上げた。また,冬の単元では校庭におとずれる,数種類の野鳥の観察を取り上げた。5年では,成長と連続の概念を重視する立場から,従来欠けていた孵化後のメダカが成熟するまでの観察を取り入れた。6年では,人体と魚の比較観察を通して動物体の構造と機能及び,それらの多様性と同一性について学習できるようにした。また,児童自身が観察した生物を独自の図鑑としてファイルできる生物図鑑シートや,身の回りの生物を観察するための野外観察シートを開発し,理科の指導時間以外にも生物概念を豊かなものにできるようにした。
- 1992-10-31
著者
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