中学生の生活環境と生活意識 : 広島県における地域類型別比較
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概要
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都市にあっては人口の集中,農山村・離島にあっては人口の過疎現象が大きくクローズアップされている。これは単に産業面における問題に止まらず,教育面においても大きな問題を投げかけ,今日益々注目されている。そこで地域の産業構造,人口構造,それらを反映した生活構造が子どもたちの生活及び意識にいかなる影響を与え,いかなる問題を生み出しているか,ということを明らかにしようとして行なったのが本調査である。地域を分析の軸として得られた結果を眺めると,多くの項目で有意差が認められた。地域差はまず生活環境において認められる。その差は現在の環境において認められるばかりでなく,当然のことながら生育環境にも妥当する。特に親の学歴・職業・収入,文化財の所有状況,学習環境・参考書・単行本の所有状況,学習・テレビの視聴時間,学習塾・家庭教師の利用状況,あるいは成績や学習に対する親の関心,話し合いの状況等々において顕著である。こうした実態は意識に反映され,賛成する暮し方,進学期待,職業に就く理由,親の職業に対する見方などにおいてもはっきりと有意差が認められた。こうした事実は教育の問題でもあって,その解決のためには,子どもの生活のあり方まで問題にしなければならないことを物語っているといえよう。
- 横浜国立大学の論文
- 1968-12-20
著者
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