4008) 足貸上部アパート群の実態調査 : 横浜市における足貸アパートの研究(2)(都市計画・経済・防災)

概要

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全体的にいえば、横浜都の都心足貸上部のアパート群は、また東京の郊外アパートであるといつた二重性をもつているが、まだまだ横浜市全体として都心部再開発に有効な入居者を期待でき、都心アパートであることが郊外アパートとは別の入居者層を吸収できることを示していると同時に、郊外アパート以上に低額所得の住宅困窮者層を寄せつけなくなつているのが事実である。都心アパートとしての有利さは、通勤・都市施設の利用・とくに交通の便利さに現われているが、問題は現在それの建つている地域-主要道路に面した防火建築帯の上-では、道路上の騒音や公園・子供の遊び場の不足などである。これらは、都心であるからこそますます重要視される総合的・統一的な住居環境の造成計画の必要性を、あらためて認識させる。現在足貸上部のアパート群に永住したくないと思つている居住者は、全体の割近くを占め、その理由は主に前述の環境造成不備による居住性の悪さと、面積の絶対的狭さである。現状の面積-せいぜい2DK-は、入居者層に強い制約を課すと同時に、家賃体系・アパート建設方式に対する、より本質的な問題をも提起しているように思われる。
社団法人日本建築学会の論文
1958-10-05

4008) 足貸上部アパート群の実態調査 : 横浜市における足貸アパートの研究(2)(都市計画・経済・防災)

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