桑樹休眠冬芽の発芽へのサイトカイニン処理の影響
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概要
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著者は桑冬芽の休眠期(自発的休眠期)と冬眠期(他発的休眠期)への導入の2つの異なった時期に採取した材料につき, サイトカイニン(ベンジルアデニン, カイネチン)の水溶液処理を行ない, 休眠芽の発芽への影響をみた.その結果, 次のことが認められた.1)ベンジルアデニンの50ppm, 100ppm処理は休眠期の冬芽の発芽を著しく促進し, 休眠打破効果があることが分った.2)ベンジルアデニンの低濃度である10ppm処理では休眠期の冬芽への休眠打破効果が認められなかった.3)カイネチンの50ppm処理は対照区に比べて休眠期の冬芽の発芽をやや促進した.4)ベンジルアデニンとカイネチンの桑休眠芽への休眠打破効果はベンジルアデニンのほうがはるかに優った.5)冬眠期の冬芽の発芽に対してはベンジルアデニン, カイネチンともに発芽促進効果は認められなかった.6)サイトカイニン処理は, この実験では頂芽優勢を著しく打破する効果は認め得なかった.
- 鹿児島大学の論文
- 1980-03-19