作物体における酸性ホスファターゼの組織化学的研究 : I.菜種(Brassica napus L.)における分布
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概要
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菜種における酸性ホスファターゼの所在をGLICK and FISCHERの方法を用いて組織化学的に観察した結果は次の通りである.1.芽生の子葉及び第1葉に多く存在した.2.葉や根での結果は若いものに多くて古いものに少なかつた.3.若い根では皮層に多く, 中心柱に僅で, 表皮には見られなかつた.4.子房では胚珠, 珠柄, 隔膜と心皮の管束部に見られた.5.成葉の葉脈や葉柄では篩部にのみ存し, 僅かに導管膜に見られた.6.花柱では柱頭組織や花粉誘導組織にのみ存し, 花粉管の伸長とホスファターゼの間に何か関係があることを想わせた.
- 鹿児島大学の論文
- 1955-11-30