陸稲畑におけるイネヨトウ越冬幼虫の分布
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概要
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鹿児島地方においては, 8月末孵化した幼虫は11月頃までに老熟して稲株最下部に潜んで越冬するが, 1954年11月中旬, 加害を受けた陸稲圃場(面積45尺×30尺)でその分布を調べ, 次の結果を得た.1.株単位幼虫の分布型はPOLYA-EGGENBERGER型と, NEYMAN型とによく適合した(第1表).2.1.5尺×1尺単位面積の幼虫の分布型は株単位の場合と同様であり, 構造相関係数(γ=0.1197^<**>)とから推して, 分布構造は鳥居(1952)の分けた強度の傾斜構造に相当する(第1図, 第2表).なお, 圃場の東側及び西側周辺部7畦の密度(それぞれx^^-=0.5905,0.5476)と中央部の密度(x^^-=0.3188)との間に有意な差があり, 中央部より東西両側の二方向に傾斜した構造である, しかしこの密度の差異を生じた原因については, 本調査の範囲ではわからない.
- 鹿児島大学の論文
- 1955-11-30