認知症高齢者を対象にした自己主導型学習法の試み
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概要
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選択科目「痴呆性障害看護特論」の講義に自己主導型学習法を活用した実習を組み入れた。この研究では,認知症高齢者援助技術取得についての自己主導型学習法の効果を明らかにする。実習協力施設において,学生が自ら設定した目標をもって認知症高齢者にグループで援助を実践し,その結果を振り返り,より適切な援助を学ぶことを意図して実施した。学生の目標は,全員が「コミュニケーションの方法」「活性化援助」であり数名は「日常生活援助」をあげていた。学生の自己評価は「コミュニケーションの方法」「活性化援助」はほぼ達成できたが,どの高齢者にも実践できるまでにいたっていないと記載していた。また,「日常生活援助」の実践機会がなかったことを課題としてあげていた。4年後期の時期に,学生の主体性を生かしたグループでの学習方法は,学生間の相互作用も活用でき,認知症高齢者援助を学習する機会を設定することで,より具体的な方法を学ぶことにつながることが示唆された。