創業構想評価について
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概要
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創業構想は,企業の存立目的を実現するための構想,すなわち事業構想の中心的な構想として位置づけられ研究が進んでいる現状にある。いわゆる起業家論,起業学などであるが,もっぱらその研究領域は,創業プロセスについての議論が主流であり創業構想評価にまでは到達を見ていない現状にある。特に小企業による創業に実践的に用いられる評価方法は少ないといえる。その理由として,創業構想評価には,未来への仮説を検証すると言った,本質が存するからに他ならないからであり,また実証分析面において,創業後の事業についての追跡調査を実施することは,現実問題としては困難を伴い,創業構想と創業の成功との関連性についての実証分析がなされなかったことにも起因している。又仮説としての創業構想を構成する要因は未来にかかる多種多様な事象を内包しており,すべての事象を検証することは不可能と言えるからである。そこで本稿においては,創業構想について実践的な観点から評価方法を,創業のプロセスである事業機会の認識・経営資源の調達・ビジネスシステムの構築に添った形での考察を進め,集約した結果としての創業評価リストの策定を試みた。
- 2005-12-20