町を描くということ(論文部門)
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概要
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現代の町の形は制度や慣習、文化や歴史など抽象的な側面から描かれたものであり、いずれも観念的な町の形を浮き彫りにするだけで、真の町を映し出してはいない。町を理解するためには町を描くことが必要であり、そのためには町を見ることが重要である。自らの目で見て、感じ、イメージした、知覚した町の形を記録する必要があるのだ。そうした町を記録するプロセスは何より町づくりへの指針となる。その記録とは地形図、道路地図や住宅地図など既成の地図では表わしえない記録=マップある。それは現われる多様な町の形を具象的に、デザイン的に表わした地図であり、内在する町の真の形を描いたものであり、まず、町を自らの感性に基づいた視点によって記録する「ウォーキングマップ」に始まる。本論では住環境デザイン論演習において試行させた、マップづくりから町を描く理論をA.フィールドワーク(町を歩く、見る、記録する)B.ワークショップ(断片、コンテクストを発見する)c.ドローイング(コンテクストから町の構造を描く)の3段階に従い構想する。
- 2006-03-31