慢性疾患と共に生活する人びとを支える看護に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は「慢性疾患」の増加に至った経緯と現状を考察し,「慢性疾患」の増加が医療に及ぼす影響と「健康障害」を持ちながら生活する人びとに対する看護を考察した。「慢性疾患」に罹患している患者の増加は国民が要求する医療を変化させ,「健康障害」と共に生活をする人を増加させた。また,毎日の生活および「生きる」ということにおいて「生活の質」が追求されるという変化がみられるようになってきた。それと同時に,健康に対する考え,価値観も人それぞれ異なり,また何らかの「健康障害」があったとしても,それによって不健康であるとは言い切れない,という考え方も一般的に浸透してきつつある。しかしながら,「慢性疾患」は個人の生活に深く関わり,その人にとっては今後も疾患と共に生活していかなければならない。そのため,看護者は「慢性疾患」がある場合,より一層,「日常生活を営む人である」ということに目を向け,その人となりの歴史を持つ個人として捉え,"生活者"としての視点で向き合うことが必要である。
- 2006-03-31