16.鳥居の原型と冠木、唐居敷の変遷 : 門にみられる長押構造
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概要
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鳥居の名称の起源については一応、既往の諸説を略記してその「架木」説に同意し、伊勢神宮に見られる諸鳥居がその有蓋門と同様に長押を構造の本体として発足したことを説き尚、一般の神社鳥居も長押構造の原型から発展したと説べる。一方、それらの有蓋門の本柱上方の長押構造は、後代の屋蓋門の冠木として変遷し又、その下方の長押構造は、変転して後代の所謂唐居敷となつたことを、その変遷実例から推定するのである。更に、長押構造を本源とした一般鳥居も時代と共に種々の変形を生じ之が形式化し且つ、後世工匠の技巧の末はこれらを甚だしく多様性のものとした。そして、これらの多様式化した鳥居の現状を分類することの無意味であることを事例をあげて述べる。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1954-03-30