説 "了"
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概要
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拙稿は五節からなる。第一節では "了" の命名をめぐる問題点を取り上げた。第二節では先行研究ではどのように "了" を "了_1, 了_2, …了_n" に分けているかを紹介した。第三節では "了" を "了_1, 了_2, …了_n" に分ける問題点について述べた。第四節では語尾の "了" と文末の "了" は同じ文法レベルにあるものではないことを主張した。つまり語尾の "了" は形態論レベルにあるもので、文末の "了" は構文論レベルにあるものである。拙稿では前者を "形体 (aspect)" と呼び、後者を "句体 (aspectuality)" と呼んだ。第五節では語尾の "了" と文末の "了" の共通する文法的な意味 (=共性体義) について考察し、二者に共通する文法的な意味が "達界 (限界への到達)" であると結論付けた。第六節では文末の "了" のパーフェクト (perfect) 的な意味用法について考察した。
- 2003-02-10