線形と非線形問題 : 研究に関する私の見聞録
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概要
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ヴィルヘルム・カウエルは1941年ナチス支配下のドイツで回路網理論のパラダイムといえる書を著し,ベルリン陥落直前劇的な死を遂げた.彼は米国との研究交流に努めたが大戦ぼっ発,隔絶の中,彼の研究構想は著書とともに潜水艦で日本に伝えられる.日米対決の戦時研究で朝永,シュヴィンガーが独立に極超短波回路理論の創造に用いたS行列概念は,戦後ベレヴィッチにより集中定数回路論に導入され,大野克郎によってその代数的構造が徹底解明されて,遂にカウエルの回路網理論体系化の夢は現実となる.本稿は第二次大戦前後の科学技術小史である.
- 2006-10-01
著者
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