歯科相談に見るインフォームド・コンセント
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概要
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歯科相談の内容は、歯科医療の倫理的問題点を示唆している。口腔内は知覚が鋭敏であるが、歯科疾患の自己診断は往々にして当っていないから、自己診断の誤りを正しておくことは重要である。多くの歯科疾患は生体に不可逆性の変化をもたらすから、歯科治療によっても罹患前の状態が再現されるわけではないにもかかわらず、歯科疾患を放置することに対する危機意識は希薄である。口腔機能の維持・回復のために必要であれば、治療を受けるよう患者を説得しなければならないが、歯科的適応性の科学的根拠はこれからも検証され続けなければならない。外貌の改善が目的であれば、患者の決定が尊重されなければならない。患者が合理的な自己決定ができるようにするためには、患者の口腔衛生意識を高めることと、歯科医師の倫理意識を高めることが重要であろう。1本の歯とどう向き合っていくかは、その人の死生観が問われている。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2003-09-18
著者
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