自分のHIVステータスを知らないでいること
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概要
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本稿では、自分のHIVステータスを知らないでいることが道徳的にどのように評価されるかについて考察する。医療者や児を感染から護るという理由で、本邦の医療現場では、外科手術予定者や妊婦に対して抗体検査の義務化を求める声がつよい。しかし今日、感染者の大多数は性行為によって感染している。もしも他者危害の原則にしたがって検査の義務化が唱えられるのだとした場合、特定の受療者だけでなく、性関係をもつ国民一般に検査の義務化が課されるべきかどうかを検討される必要があるだろう。そしてもし検査が義務だと語られるにしても、どの程度の拘束性をもつ義務であるのかが明かにされなければならない。
- 2002-09-17
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