社会福祉実践における保育士の役割と課題 : 子育て支援に関する相談援助内容の多様化から
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概要
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家庭や地域社会における子育ち・子育てを応援するネットワークが崩れつつある現代社会において、保育所には従来の保育技術のみならず、地域の子育て家庭も対象とし相談援助機能が求められるようになった。しかし、現実には「気になる子ども」「気になる親」を前にして、どう対応していったらよいか悩んでいる保育士は少なくない。本研究では、保育士を対象とした事例検討会にて提示された対応困難事例27ケースについて、保育援助内容を整理し、社会福祉援助職としての相談援助活動について考察を行った。結果として、保育士は子どもの行動の背景にあるものを観察し、子どもや保護者の気持ちを肯定的に理解するようになった。また、ソーシャルワーカーとの連携により適切に保護者へ介入できたことにより、家族の子どもへの関わり方にも変化がみられ、26ケースにおいて子どもの状態が改善した。これらのことから、社会福祉援助技術の技法は保育・相談活動においても有効であることが示唆された。
- 2006-03-31
著者
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千葉 千恵美
高崎健康福祉大学短期大学部・高崎健康福祉大学看護学科
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鑑 さやか
東北文化学園大学医療福祉学部保健福祉学科
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千葉 千恵美
高崎健康福祉大学短期大学部児童福祉学科
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千葉 千恵美
短期大学部・児童福祉学科
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