シテとシツツをめぐって : アスペクト論の観点から
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概要
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シツツアル(不完結相),シテイル(主体結果相),シテアル(客体結果相)は外見上,接続形式(シツツ,シテ)と本来存在を表す助動詞(アル,イル)との2語で構成されている。そこで,本稿では「接続形の意味とアスペクト形式の意味とは密接な関係にある」と仮定し,接続の形シツツ,シテの対立を明らかにすることで,その検証を試みた。具体的には以下の点を指摘した。(I)接続形式シツツ,シテの一般的意味は,それぞれ主文述語の表す動作との《同時》関係,《継起》関係を示す。他の出来事との時間的関係と動作の流れの姿とは表裏一体の関係にあり,同時を示すシツツは動作の《不完結》な姿,継起を示すシテは動作の《結果》の姿を副次的に示す。(II)アスペクト形式のシツツアル,シテイル,シテアルの意味はシツツ,シテの意味に助動詞アル,イルの「そうした状態で存在する」という《継続》の意味が加わったものであり,アスペクト的意味は,その構成要素の意味・機能に動機づけられている。
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