日常生活とメディア・コミュニケーション : 生活構造論の再検討
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概要
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本稿では,多メディア化が進展した現代社会におけるメディア・コミュニケーションの布置状況を全体的に捉えるとともに,その編成の論理に迫るための一視点として生活構造論において蓄積されてきた議論の再検討をおこなった.生活構造論は,社会構造によっては規定されつくされない日常生活の独自の編成を個人主体や家族を準拠点として理論的,経験的に研究する試みをおこなって注目された取り組みである.そこでは,日常生活の様々な側面を包括的に取り上げられる試みもみられ,メディア・コミュニケーションもそれらの中に位置づけられている.検討の過程では,生活構造論におけるメディア・コミュニケーションの位置づけや調査結果なども取り上げたが,最終的に焦点となったのは,生活行為のエージェントとして記述や説明の基軸となる「生活主体」が多メディア環境においてどのような変容をこうむるのかという問題である.
- 札幌学院大学の論文
- 2006-03-31
著者
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