異なった経済環境下における最適なコーポレート・ガバナンスシステム : 日本企業のコーポレート・ガバナンスの今後の方向性
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概要
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本論文の目的はTirole (2001)、John and Kedia (2003)にもとづくエージェンシー理論のフレームワークを用いて、異なった経済環境下における最適なコーポレート・ガバナンスシステムについての問題にアプローチしながら、日本のコーポレート・ガバナンスの今後の方向性を検討することである。それによると、わが国の現在進みつつある経済環境の変化により、特定の利害関係者に株式が集中するメインバンク型のガバナンスシステムよりも株主分散型の資本市場型ガバナンスシステムが最適なシステムであるとの結論を導き出すことができた。つまり、資本市場型のガバナンスシステムを整備することによって、エージェンシー・コストを低めることが企業価値の最大化に貢献するであろう。