身近な課題から始める環境教育(<特集>環境教育「生態学会と初等中等教育の連携をめざして」)
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概要
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環境教育を実施する際には、「環境」自体が非常に複雑であり、またその環境と人間との関わりが課題となるために、まずその対象とする自然環境の多様さ、そして自然環境に依存する人の暮らしや認識の多様さを理解することが大切である。また環境についての認識が個々人の経験に依存して多様であるため、環境教育については一般的な知識を伝え、映像を見せることだけでは不十分である。特に子どもを対象とした環境教育では、その生活の場にある実物の自然を観察することから始めるのがふさわしい。まず実物の体験をすることで、後に学ぶ知識の意味が理解できるからである。したがって自分が住む地域の中の自然や人の暮らし、先人の地域作りの努力などについての学習を通して、その地域の良さに気づき、その地域の将来について考えるようになることを、環境教育の最初の目的とすべきである。そのような立場で行われる自然観察会の例や、学校と地域と博物館の三者が協同して行った、子どもたちによる地域の博物館づくりの例を紹介した。
- 2006-08-31
著者
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