多面的機能に配慮した施設整備計画立案に対する定性推論の応用
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概要
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ため池のような基盤施設の整備にあたっては,施設が有する多面的機能の現状と可能性を適切に把握し,それを踏まえた整備計画の立案が望まれる。しかしながら,個々のため池が現在どのような多面的機能を有し,また整備等によってどのような多面的機能が発揮され得るのかを判断することには困難が伴う。そこで本研究では,多面的機能に配慮したため池整備計画の立案という定性的な情報に基づく問題の解決を計算機上で実現するために,定性推論の手法を応用することを試みた。その結果,ため池の多面的機能に係わる事象を機能涵養モデルで表現し,定性微分方程式系で定式化することによって,定性シミュレータであるQSIMを用いて多面的機能の機能量とため池を特徴付けるパラメータの挙動解析を行うことができた。この推論結果は,整備計画の効果を検討する材料として利用することができる。さらに,整備手法とパラメータとの関係をまとめた手法表を用意することで,効率よく具体的な整備計画を立案し得ることも示された。
- 大阪府立大学の論文
- 2005-03-31
著者
-
工藤 庸介
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科
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木全 卓
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
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工藤 庸介
大阪府大 大学院生命環境科学研究科
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工藤 庸介
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
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小柳 大介
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科緑地環境科学専攻
-
木全 卓
大阪府立大学
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木全 卓
大阪府立大学大学院 農学生命科学研究科
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