「地域ブランド」と地域の発展 : 地域社会学の視点から(<特集論文>地域ブランド学の可能性)
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概要
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日本では、高度成長期において、地方を発展させるために工業開発の手法が導入されてきた。すなわち、行政が基盤投資を行って工業の誘致・導入が図られてきた。しかし、グローバル化の進展は、工業空洞化状態を作り出し、これまでの工業開発戦略を採用し続けることは困難になった。今日、地域の活性化を図るためには、内生的な発展の手法を検討する必要がある。本論文で提唱するのは、内生的発展の一手法としての「地域ブランド」である。ブランドはマーケッティング分野で近年重視されるようになってきた。本稿では、ブランド化の考え方を「場所」に対して拡張する。地域社会が内在的に持つ諸資源を拾い上げながら、一つのシンボルに集約させ、地域に新しい魅力を作り上げることが地域ブランドの手法である。地域ブランドは、私的ブランドとは異なり、地域の社会財としての意味を持つ。それゆえ、ブランド化の手法においても異なったアプローチが必要となる。本稿では、そのための提言がなされている。
- 2005-12-04
著者
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