北海道上部中新統∿鮮新統産のオオノガイ属
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概要
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北海道最上部中新統∿鮮新統から多産するMya属は殻形態, 特に靱帯受の特徴から, 現生種のMya pseudoarenaria SchleschとM. truncata Linnaeus, 絶滅種のM. cuneiformis (Bohm)の3種に分類される.Mya pseudoarenariaとM cuneiformisは前後非対称の亜三角形靱帯受を持つが, M. cuneiformisの靱帯受はM. pseudoarenariaのそれよりもundulated partが急角度で高まっていることや, 太くて長いposterior legを持つことで区別される.また, M. truncataの靱帯受は, 平坦で前後対称の亜台形であることで他の2種とは区別される.M. pseudoarenariaとM. truncataは中新世から鮮新世にかけて北太平洋地域に繁栄し, 後期鮮新世から前期更新世に北極海や大西洋に分布を広げた.一方, M. cuneiformisは中新世まで北太平洋に広く分布していたが, 鮮新世には北日本だけに分布が狭まり, 更新世には絶滅した.
- 1999-12-31
著者
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