高頻度非標的刺激に対するP300成分の検討
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概要
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Oddball課題の非標的刺激に対する健常人の事象関連電位,特にP300成分について,反応課題,刺激呈示確率を変えてトポグラフィカルな手法を用いて検討した.対象は,MMPI性格検査で正常範囲から逸脱のない健常男子大学生20名で,oddball課題の標的(2,000Hz)対非標的(1,000Hz)の刺激呈示確率を(20% :80%,35% :65%,50% :50%)と3段階に変化させて呈示し,標的刺激に対してボタン押しを行わせた.その結果,高頻度非標的刺激に対するP300成分は,標的刺激とは異なりCz優位に出現したが,潜時は標的刺激の場合と差がなかった.刺激呈示確率が50%の時,P300の振幅は有意にFz<Czであった.確率が低下するにつれてその波形は明瞭化したが,刺激呈示確率間の振幅差は有意ではなかった.従来,健常人では出現しないと言われた高頻度非標的刺激に対しても,標的刺激に対するP300と近い潜時で,Czで最大の分布を示すP300成分が見られることが示された
著者
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