イチレツダコの棒状軟骨の形態学的観察
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概要
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地中海北西岸(フランス)から得られた、イチレツダコ(Eledone cirrhosa)の棒状軟骨についての形態および、外套膜長との関係について調べた。棒状軟骨は、半透明の"く"の字状の軟骨で、外套の漏斗筋と外套膜とのつけ根に位置する。棒状軟骨の吻状突起後部の長さ(PRL)と外套膜長(DML)との関係は、雄については、DML=4.11+2.63×PRL(r^2=0.91)、雌については、DML=1.54+2.85×PRL(r^2=0.84)と表わせる。棒状軟骨の吻状突起部の切断面では円心状の縞がみられるが、これを更に走査電子顕微鏡で観察すると、無数の薄皮状の輪が形成されているのがみられる。この棒状軟骨にみられる形成輪を、年令査定に使用できるか否かについては、輪の形成過程についてのさらに詳しい研究が必要である。
- 1993-06-30
著者
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守安 実己郎
Laboratoire D'hydrobiologie Marine Universite Des Sciences Et Techniques Du Languedoc Montpelli
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ベンハリマ K.
Department de Biologie Universite de Mostaganem Mostaganem