宮崎県の下部鮮新統川原層からニッポンオトヒメゴコロガイ属の産出
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概要
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宮崎県西都市に分布する下部鮮新統川原層の泥岩からニッポンオトヒメゴコロガイ属の合弁化石を発見した。化石はその形態からアキタオトヒメゴコロガイ(Halicardia akitaensis Ogasawara and Takayasu, 1982)に比較される。しかし, 宮崎産化石標本は殻頂から腹縁に伸びる2本の放射溝の内, 前方の放射溝(Fig.2の矢印a)が弱く浅いことや殻の前部に放射状の稜を欠くなどアキタオトヒメゴコロガイとわずかに異なるのでHalicardia sp. aff. H. akitaensis Ogasawara and Takayasuとした。また宮崎産化石標本と現生のニッポンオトヒメゴコロガイ(Halicardia nipponensis Okutani, 1957)を比較すると, 前腹縁のくぼみ(Fig.2の矢印c)が非常に浅いこと, 前方の放射溝(Fig.2の矢印a)が弱く, 後方の放射溝(Fig.2の矢印b)が非常に強いこと, および前後により対称的な殻を有することで区別される。
- 日本貝類学会の論文
- 1991-05-31
著者
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