小笠原諸島父島の潮間帯動物調査 II : 新亜種オガサワラアオガイの記載・分布・サイズ組成及び相対成長
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概要
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小笠原諸島父島より採集したアオガイの新亜種, オガサワラアオガイNotoacmea schrenckii boninensisの記載をし生息状況を調べた。オガサワラアオガイの殻は楕円形, 偏平な円錐状をなすがアオガイNotoacmea schrenckiiより丸く腰高である。殻頂はアオガイより前寄りで全長の約1/9の所にある。殻表は平滑で薄緑地に短かい茶褐色線を不規則な放射状に散らす。部位によってはこの2本の線の片側の端点が付いてV字模様となる。内面周縁は茶色に狭く縁取られる。滑層は灰青色で中央の緑褐色班は明瞭である。本種は父島西海岸にある奥村・境浦・野羊山付近の転石海岸にその生息を確認したが, 特に波浪の強い野羊山の海岸で密度が高く, 潮間帯の中部を中心に下部まで分布が認められた。岩盤上やタイドプール中からは見い出せなかった。
- 日本貝類学会の論文
- 1987-12-31
著者
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