ツタノハガイ超科 3 種の核学的研究
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概要
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ツタノハガイ超科の3種の笠貝, コガモガイ・キクコザラガイ(ユキノカサガイ科)と, ヨメガカサガイ(ツタノハガイ科)について核学的研究を行なった。これまで, 本邦産のツタノハガイ超科の笠貝は, n=9の染色体数を持ち, 米国産のユキノカサガイ科の笠貝は2n=20の染色体数であるとの報告がなされており, その違いが指摘されていた。しかし今回の研究により, 本邦産のものもユキノカサガイ科の笠貝は, 米国産のものと同様に, 2n=20, n=10の染色体数を持ち, 一方, ツタノハガイ科のヨメガカサガイは, 2n=18, n=9の染色体数の持つ事が知られ, 核型の比較の結果, ツタイハガイ超科の笠貝の間で, 染色体数や染色体の形態に多様性の存在する事が明らかにされた。
- 日本貝類学会の論文
- 1982-01-31
著者
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