カワニナ (Semisulcospira libertina) の累代飼育とその成長について
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概要
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カワニナ(Semisulcospira libertina)の実験室内における累代飼育を行った。天然生息地から採集した親貝は, 飼育開始後2日目から稚貝を産出し, 6ヵ月間に親貝1個あたりの平均稚貝産出数29.6, 産出回数14.6回, 総産出個体数433個であった。この産出数の約90%が2ヵ月間に産出された。水槽内で産出された第1代の群は孵化後13ヶ月後に平均殻重385mg(殻高14.7mm, 殻幅6.9mm)になり第2代の稚貝が産出された。この稚貝産出時の親貝の大きさは, 天然の親貝に比べて1/3以下の大きさであった。また産仔時期までにはその90%近くがへい死した。餌料は人工餌料(魚餌)とケイ藻がよく摂餌された。ウキクサ(Spirodela polyrhiza)とミズシダゴケ(Cratoneuros filicinum)を水槽に入れることにより水質の安定を促進すると同時に餌料としても有効性が認められた。水温は24℃以下に保つ必要があった。
- 日本貝類学会の論文
- 1979-04-30
著者
-
石井 清
獨協医大・医・生物
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大塚 待子
独協医大・生物
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永井 伸一
独協医大・生物
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永井 伸一
独協医科大学生物学教室
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山本 久
独協医科大学医動物学教室
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石井 清
独協医科大学生物学教室
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大塚 待子
独協医科大学生物学教室
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小林 睦生
独協医科大学医動物教室
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