日本近海の深海性及び超深海性貝類相の概観
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本近海を含む北西太平洋における深海の貝類相についてはチャレンジャー号, アルバトロス号による採集に始まり, 近年になってソ連のヴィチャズ号, 凌風丸等による採集が行われているが, 発表された報告に乏しく, 知見が極めて少ない。本報告は1955年以来行われている東海区水産研究所所属調査船蒼鷹丸による各種の調査航海中行われた深海トロール採集物のうち, 1973年までの水深2, 000m以深(最深7, 530m)から得られた貝類につき各曳網ごとの全種リスト(Table 1)を掲げ, 更にそれと既往の報告に基いて日本近海の2, 000m以深から知られている貝類目録(Table 2)を作製した。日本近海の深海底には数種の汎太平洋種(或は世界共通種)を除いて東太平洋海域と共通種は殆どないが, インドマレイ海域の深海性貝類相と共通種が少なくない。シリトゲソデガイ属(ワダツミソデガイ属)の分布に関する知見も整理した。
- 1974-05-31
著者
関連論文
- 日本近海の深海性及び超深海性貝類相の概観
- インド洋産キハダの胃中から出たトグロコウイカとチヂミタコブネ
- 熊野灘深海より得られた Trophonopsis soyoae sp. nov. クマノツノオリイレ(新種新称)について
- 種子島沖から蒼鷹丸により採集された貝類について
- オオベソオウムガイ Nautilus macromphalus SOWERBY の顎板の記載
- 黒田先生の喜寿を祝して献名するイトマキボラ科の 1 新種, ハデイトマキニシ(新称)の記載(黒田徳米先生喜寿祝賀記念号)
- イカ類の初期生活史に関する研究 VI : ソデイカ Thysanoteuthis rhombus TROSCHEL の浮遊卵塊の発見