絶滅危惧植物ミズキンバイの国内における遺伝的多様性(<特集>第37回大会)
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概要
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絶滅危惧植物ミズキンバイ(Ludwigia peploides ssp. stipulacea)を対象に,国内での遺伝的多様性の把握を試みた。千葉・神奈川・高知・宮崎の4県11地点の試料を用い,RAPD法にてDNA断片増幅の差異をみた。18種類のプライマーで試みた結果,10種類でDNA断片増幅が認められた。近縁種ケミズキンバイ(L. adscendens)は5種類のプライマーでミズキンバイにはみられるメジャーバンドが欠失し,これらは両種を区分するDNAマーカーと考えられた。国内の産地間では1種類のプライマーでメジャーバンドに多型が認められ,特に宮崎県南部及び室戸岬産のグループは他地区と異なるDNA増幅パターンであった。しかし,他の多くのプライマーではDNA多型が見られず,全体としては国内のミズキンバイ集団の遺伝的多様性は低いことが示された。これは本種を史前帰化種とする前川(1943)を支持する結果であり,稲作伝播以降の個体群分散こついて一考察を加えた。
- 日本緑化工学会の論文
- 2006-08-31
著者
-
勝野 武彦
日本大学生物資源科学部
-
笹隈 哲夫
横浜市立大学木原生物学研究所
-
笹隈 哲夫
横浜市立大・木原生研
-
Sasakuma Tetsuo
Division Of Evolutionary Genetics Kihara Institute For Biological Research And Graduate School Of In
-
大澤 啓志
慶應義塾大学
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