琵琶湖産主要貝類の呼吸について
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概要
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1. びわ湖に生息している貝類のうち主要なもの5種(セタシジミ, イケチョウガイ, カラスガイ, ナガタニシ)の酸素消費量を殻長によって各発育段階別に分けて, 各水温(8°∿28℃)の下で測定した.また, 酸素消費量の日週期変化についても調査した.2. 貝類の酸素消費量は, 発育段階の低いものは高いものにくらべ著しく大きい.3. セタシジミの酸素消費量は, 水温15℃以上になると急激に増大するが, イケチョウガイ, タテボシ, ナガタニシでは水温20℃より急激に増加する.4. びわ湖産の貝類においては酸素消費量は昼間より夜間に増大する傾向がみとめられた.イケチョウガイでは, 水温7°∿20℃の時は殻長5∿8cmの若い貝では19∿3時に増大するが, 水温20℃以上になると日週性は明らかでない.セタシジミ, タテボシは各発育段階のものを通じて24∿6時に酸素消費量が増大し, 最小時(16∿21時)の約2倍に達する.ナガタニシでは酸素消費量は日没時と日出頃に増大し, 夜間は減少する.
- 日本貝類学会の論文
- 1965-01-31
著者
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