気管切開下の気管支形成術の1例
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概要
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背景.原発性肺癌に対する気管支形成術は肺機能温存と根治性を両立させた術式である.長期の気管切開患者に本術式を施行したので報告する.症例.71歳男性.中咽頭癌に対する術前化学療法中に右上幹の扁平上皮癌を診断された.中咽頭癌根治術後,気管切開による呼吸管理となった.喀痰から緑膿菌が検出されたため,3か月後に肺癌根治術を施行した.術前に抗生物質を投与し,気管支の血流維持のため右上葉楔状切除術とした.術中換気は気管切開用分離換気チューブ(トラキオポート)を用いた.術後は吻合部に粘稠な喀痰が付着し気管支鏡下の除去を要した.吻合部の粘膜再生は遷延したが,吻合部合併症はみられなかった.結語.気管切開患者に気管支形成術を施行する場合には,喀痰の排出が困難なことや気道内の起炎菌に留意した術式選択と気道管理が必要である.
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 2006-05-25
著者
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