アプリケーションQoS向上のためのピュア型P2Pファイル共有ネットワークの協調機構の検討と評価

概要

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物理網上に構築されたオーバレイネットワークは互いにリンク,ルータなどの物理網資源を共有,競合するため,オーバレイネットワークの利己的年制御が物理網を介して互いに影響を与えあい,結果としてすべてのオーバレイネットワークの性能劣化を引き起こす.本稿では,複数のピュア型P2Pファイル共有ネットワークが効率的,効果的に協調し,アプリケーションレベルのQoSを向上ざせるための機構について検討,提案している.提案機構では,それぞれのP2Pネットワーク上で選出ざれた協調ピアと呼ばれるピア間で論理リンクを設定し,P2Pネットワーク間でメッセージを交換する.また,協調ピアはP2Pネットワーク間で交換されるメッセージをキャッシュすることにより協調の負荷を軽減する.シミュレーションによる評価の結果,P2Pネットワークの協調により,人気度の高いファイルについてより多くのファイル所有者を発見できるとともに人気度の低いファイルのファイル発見率がおよそ2倍に高まることが示された.また,協調ピアにおけるキャッシングにより,協調による負荷が抑えられることが示された.
2006-02-23