ア系統指示詞の用法に関する一考察
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概要
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ア系統指示詞には現場指示用法と観念指示用法がある。あるものが現場に存在することを発見してそのまま述べるという発見の文脈では名詞句の形式の違いに応じて両解釈が分布している。本稿では、こうしたア系統の解釈に関与する要因として、助詞「が」の有無及び「あの」と「あんな」の違いという二点を取り上げ、それらの解釈が現れるメカニズムについて考察した。その結果、前者には認識内での対象の顕著さの高低が、後者には「あの」(ノ形)と「あんな」(ンナ形)の持つ定性表示機能の違いが、各々関与していることがわかった。
- 大阪大学の論文
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