組織再生誘導法(GTR)による再生結合組織性付着の微細構造に関する研究
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概要
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本研究の目的はイヌを用いてGTRによる再生結合組織性付着の特性を微細構造レベルで検索することである。前臼歯の近心根部の歯槽骨をセメント-エナメル境界部から根端側に約5mm除去した。骨再生を阻止する目的で,ゴム質印象材を同部位の骨欠損部に填入,4週間置いた。実験開始時にフラップ手術を行い,ゴム質印象材を除去,スケーリング・ルートプレーニングした。GTRはe-PTFE膜を各歯に固定し,歯肉弁を縫合した。e-PTFE膜は術後6週で除去した。対照群は無処置歯とした。膜応用後14,22,30週で屠殺,標本を作製し,光学顕微鏡,透過型電子顕微鏡および走査型電子顕微鏡を用いて観察した。ルートプレーニング後の象牙質の削去量はそれぞれ異なっていたが,その領域では全ての試料で新生セメントの形成が認められた。象牙質と新生セメント質の境界部では新生セメント質と象牙質の各々の基質コラーゲン線維が互いに連絡していた。新生セメント質に埋入するコラーゲン線維束はその由来から3群に分けられ,歯冠側1/3では歯肉組織のコラーゲン線維束,中間側1/3では歯肉および歯根膜のコラーゲン線維束,根端側1/3では歯根膜のコラーゲン線維束から構成されていた。以上の結果より,GTRで得られた再生組織はセメント質の新生を伴った特徴的な結合組織性付着を有することが示された。
- 1997-06-28
著者
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