咬合性外傷がサルの実験的歯周炎の炎症波及におよぼす影響に関する研究
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概要
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本研究の目的は,咬合性外傷による歯周組織の変化がサルの実験的歯周炎における炎症の深部波及に及ぼす影響を検索することである。実験にはニホンザル10頭を用いた。I群:10週間外傷性咬合を与え,その後4週間外傷性咬合と炎症を合併させた。II群:14週間外傷性咬合のみを与えた。III群:10週間プラークコントロールを行い,その後4週間炎症を惹起させた。咬合性外傷は北村の方法,すなわちサルにブラキシズムを発生させた後に,実験歯頬側咬頭内斜面に咬頭嵌合位には変化を与えないような修復物を装着することで発現させた。炎症は歯頸部に絹糸を結紮することで惹起させた。臨床診査はプロービングデプス,クリニカルアタッチメントレベル,動揺度について2週毎に測定を行った。各動物は実験終了時に安楽死させ,適法に従い組織標本を作製し,検鏡を行った。I群では,歯間水平線維内血管の偏在と拡張がみられた。骨頂部付近の歯根膜内で血管断面数および面積の増加,血管周囲への炎症性細胞浸潤を認めた。骨頂部には多数の破骨細胞による活発な骨吸収像がみられ,骨髄腔は著しく拡大していた。II群では,歯間水平線維内の血管の偏在が生じていたが,拡張はなかった。またI群と同様に,骨頂部付近の歯根膜内血管断面数の増加がみられた。骨髄腔の拡大も生じていたが,その程度は小さかった。III群ではI,II群のような血管の変化はみられず,骨頂部に炎症性細胞浸潤は認められなかった。以上より,咬合性外傷は歯間水平線維や歯根膜内の血管,および骨髄に影響を与え,歯周組織深部への炎症波及を容易にさせることが示唆された。
- 1997-03-28
著者
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