食片圧入が歯周組織に及ぼす影響に関する実験病理組織学的研究 : 食片圧入程度ならびに食餌の性状の差について
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概要
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食片の圧入力の程度と食餌の性状の違いが歯周組織に与える影響について検索する目的でラット上顎臼歯M_1とM_2の接触部辺縁隆線の一部に深さの異なる2つの小窩を形成し,各々に通常固形飼料と高蔗糖含有飼料を与えて飼育した。観察期間は,浅い小窩を形成したものは給餌後1日から12週まで,深い小窩は12時間から2週までとし,各々について検索した。その結果,1)浅い小窩では飼料の違いに拘らず歯周組織の変化は歯齦上皮直下の歯齦粘膜固有層に限局していた。2)深い小窩に固形飼料を与えたものは1日目より上皮は破壊,消失していた。その後,経日的に多量の多形核白血球の浸潤を伴って乳頭部歯齦は根端側に圧迫,移動し,それにつれて歯槽骨も著明に吸収した。しかし,10日目には上皮が再生していた。3)深い小窩に高蔗糖含有飼料を与えたものは乳頭部歯齦の頂部が経日的に根端側に圧迫されたがその程度は僅かで,粘膜固有層は上皮によって覆われていた。
- 1988-09-28
著者
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