Paclitaxel, Ifosphamide, Nedaplatin (TIN療法)を用いた難治性精巣腫瘍に対する救済化学療法

概要

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(目的)CDDPに抵抗を示す症例や著効後の再発した難治性精巣腫瘍の予後は悪く,救済化学療法を行ってもわずか20〜30%しか長期生存が得られない.今回私たちは,難治性精巣腫瘍の3rd line以降の救済化学療法として,Paclitaxel (T), Ifosphamide (I), Nedaplatin (N)の併用化学療法の有効性を検討した.(対象と方法)併用化学療法は,21日を1クールとしPaclitaxel 210mg/m^2をday 1, Nedaplatin 100mg/m^2をday 2に,Ifosphamide 1.2g/m^2をday 2〜6に投与した.(結果)現在までに14例(17〜44歳)の進行性精巣腫瘍に対してTIN療法を1〜14クール施行した.14例で評価可能であった.奏効率は57.1%であり救済外科療法,放射線療法を追加し,最終的には7例(50%)で癌なし生存している.(結論)Paclitaxel, Ifosphamide, Nedaplatin併用の化学療法は難治性精巣腫瘍にも優れた抗癌作用を示し,難治性精巣腫瘍に対する有用な救済化学療法になりうると考えられた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
2006-05-20